『スプラトゥーン3』のイラスト投稿における“QRコード”の危険性が注目を集めているようだ。ユーザーによる注意喚起も見られる。
『スプラトゥーン3』は、『スプラトゥーン』シリーズ最新作。舞台となるのは混沌の地方都市バンカラ街。バンカラ地方にたたずむこの街は、再開発によって急速に発展したとされている。プレイヤーはバンカラ街のなかを自由に走り回って探索可能。さまざまな店が存在するほか、カードゲーム「ナワバトラー」を遊べるスポットも。また街中には他プレイヤーたちのアバターが点在。アバターに近づけば、彼らが投稿したイラストが表示される。ユーザー生成のイラストが街中を賑やかにするわけだ。
そしてイラスト機能の、とある危険性が注目を集めている。問題となっているのは、QRコードを紛れ込ませたイラストの存在だ。イラストは比較的詳細なドットで描画できるため、イラスト内に有効なQRコードを描くことも可能。補助ツールを使用すれば、さらに凝った複雑な画像を、ゲーム内に投稿できるようだ。このQRコードのリンク先への危険性に、ユーザーたちが注意を促している。
ただもちろんQRコード入りのイラストは、ゲーム内で閲覧するだけでそうしたトラブルをもたらすわけではない。スマートフォンなどでQRコードを読み取らない限りは危害はもたらさない。一方で先日には、とある俳優とQRコードを載せた、ある種のネットミーム的な投稿が注目を集めていた。本作ではイラストへのリアクションの多さで、そのイラストがより多くの人々に表示されるシステムを採用しているため、このQRコード入りイラストがバイラル的に拡散されていたわけだ。この投稿はのちに宣伝・広告扱いとして削除されたようだが、そのリスクが注目されているわけだ。
今回の事例でのリンク先に危険性はなかったものの、QRコードを絡めたイラスト文化が浸透した場合、悪意あるユーザーが有害なサイトへのリンクを紛れ込ませる可能性はあるだろう。アクセスするだけで何らかのトラブルをもたらす危険性もあるわけだ。もちろん任天堂による対応はすぐさまおこなわれるかと思われるが、改めてその危険性がユーザー間で喚起されたかたち。
『スプラトゥーン』シリーズでは初代からイラスト投稿が可能であり、そのイラストを悪用するユーザーが現れては、取り締まられてきた。『スプラトゥーン2』においても同様にQRコードを利用するイラストが存在した。そうした事例はどれも小粒であったが、今回の事例は、ユーザーに面白がられリアクションを獲得したことで、QRコード入りイラストがバイラル化してしまったという複雑さをのぞかせている。
なお本作におけるイラスト投稿のルールとしては、営利宣伝目的、暴力的、公序良俗に反する内容などを含まないことなどが規定されている。QRコードのイラスト化自体はルール上で禁止されていないものの、特定のサイトへの誘導はそうしたルールに抵触すると判断される可能性も高そうだ。また著作権を侵害することもルール上禁止されている。今回の削除された“俳優イラスト”は広告・宣伝違反として取り締まられたが、著作権上のリスクもはらんでいたともいえる。いずれにせよイラスト投稿は、ルールの範囲内で楽しむべきだろう。また他プレイヤーのイラスト内QRコードの読み取りも、安全を考慮して控えておいた方がよさそうだ。
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