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河北春秋(11/2):清少納言の『枕草子』は、好きな星としてす… - 河北新報

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河北春秋

 清少納言の『枕草子』は、好きな星としてすばるや七夕のひこ星に加え「よばひぼし」を挙げる。星空をさっと横切って飛ぶ流れ星のことだ。落ち星、逃げ星、願い星とも呼ばれ、古くから親しまれてきた▼正体は主に、太陽系付近を回る彗星(すいせい)が軌道上に散らす数ミリ程度のちりだ。普段は高速で宇宙空間を流れ、地球の大気に飛び込むと燃えて光る。ちりの濃い部分が地球の軌道とぶつかれば雨のような流星群となる▼古川黎明高(大崎市)の自然科学部員らは6年前から、全国的に珍しい手法で観測に挑んだ。光を波長ごとに分ける機器を手作りしてカメラに付け、画像から発光に関する元素を調べた。撮影は難しかったが、約55万枚のうち55枚で画像データを得られた▼生徒と顧問の2人によるチームが今年、宇宙航空研究開発機構(JAXA)と共同研究の契約を結び、観測機材などを提供した。地球に接近する探査機「はやぶさ2」が12月6日、小惑星りゅうぐうの岩石試料入りカプセルをオーストラリアの砂漠に落とす様子を撮影してもらう▼カプセルは流星と同様、大気圏突入時に発光する。波長を分析して突入速度や表面温度の変化を調べ、JAXAの活動に生かすという。宇宙への関心と挑戦の気持ちが、高校生らと研究者を結び付けた。(2020.11.2) 

2020年11月02日月曜日


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