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より良い直感力を獲得するための、5つの思考術。 - VOGUE JAPAN

1. 新しい環境に身を置き、パターン化しがちな直感に刺激を。

「まずは直感力が何を指すか、ということを知ることが必要。熟慮することの対比として考えると、“直感=短慮”ともとれるのでネガティブな印象ですが、私たちが目指すべきは“よい直感力”。直感がうまくいくときは、その直感が大量の知識に裏打ちされていることが多い。本人はそれを意識しないで使っているんです」という服部先生。たとえばワインのテイスティング。直感で“コレ!”と決めていても、その背景にさまざまな経験や知識があるから、これは適切な直感になる。「ワインを初めて飲む人に、それはできません。よい直感力を養うためには、好きなものに没頭して少しでも多くの知識を身につけること。知識がないと、ただ適当に決めていることにしかなりませんから」

2. オンとオフをはっきりさせて、意識的な抑制を外してみる。

1のように「好きなことに没頭して知識を追求する」ことが重要な一方で、「そこから離れること」も必須だという。「ずっと集中し続けたあと、ふとした瞬間にいいアイデアを思いついたり、忘れていたことを思い出したりという経験は誰にでもあるはず。詰め込むことをオンの時間と考えるなら、そうでないオフの時間を意識的に持つことで、また違う直感が生まれてくるんです。どちらか一方だけでなく、この両方をやってみて」

3. 新しい環境に身を置き、パターン化しがちな直感に刺激を。

「直感は無意識的なプロセスなので、それを直接働かせるのはかなり難しいもの。だから、思い切って自分がコントロールできるもの=環境を変えてみるんです」。環境を変えるというのは、旅行へ行ったり、まったく違う人たちと交流したりすること。「さまざまな観点から物事を見るのはとても重要なんです。同じ場所にいる限り、新たな刺激を得るのは難しい。自分でコントロールできるのは環境だけなので、積極的にトライを」

4. 本来の自分を見失わないよう、まず直感に従い、あとから振り返る訓練を。

「被験者を2つのチームに分けて、好きなポスターをあげるので選んでくれ、という心理学の実験があります。一方にはどうしてそのポスターを選んだのかを説明させる、もう片方にはそれをさせないでただ持って帰ってもらうんです。数カ月後に調べると、理由を言わされたチームはポスターに対する満足度が低くなっているというもの。これでわかるのは、言語化することで“自分の本当の気持ちが隠されてしまう”という側面があることです」。本来の自分を見失わないために、まず「直感を信じる」というプロセスを踏むこと。「あとから“本当にそれでよかったのか”と自分を疑ってみればいいんです。その場では言い訳せずに、あとから考える。これがいい訓練になります」

5. 自分の感覚に気づき、ストレートに受け容れる。

「4と似ているところはありますが、いわゆる“マインドフルネス”と呼ばれていることに通じるものです。頭の中は言葉で説明できない部分がたくさんあるのに、言語に頼りすぎると言語化できる部分にだけ焦点が当たり、本当に重要なことや“微妙な違い”みたいなものが抜け落ちてしまうことに。自分が感じている“感性”や“感覚”を観察し、それをそのまま受け止めてみるんです。言語化もジャッジもしない。それも大切です」

Profile
服部雅史先生

はっとりまさし/立命館大学総合心理学部教授。専門分野は認知心理学、思考心理学。『基礎から学ぶ認知心理学─人間の認識の不思議』(有斐閣ストゥディア)など、心理学に関する一般書や専門書を多数執筆。

Illustrations: moeko Text: Miho Maeda Editors: Maki Hashida, Saori Nakadozono, Airi Nakano

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