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源実朝役の柿澤勇人は北条義時役の小栗旬に救われた…大河ドラマ「鎌倉殿の13人」 - スポーツ報知

 現在放送中のNHK大河ドラマ「鎌倉殿の13人」(日曜・後8時)に鎌倉幕府の第3代将軍・源実朝役で出演している俳優の柿澤勇人(35)が本紙などのインタビューに応じ、“悲劇の将軍”への思いを明かした。

 第2代執権・北条義時(小栗旬)が権力の頂点へ上り詰める物語。実朝は初代将軍・源頼朝(大泉洋)の息子として生まれ、源氏最後の将軍となる。オファーを受けた際は「階段そばのイチョウのところで公暁(寛一郎)にやられるんだな…」と知る程度だったという。

 心に響いたのは脚本・三谷幸喜氏(61)の「本当の実朝を書きたい」という言葉。その意気に応えるべく、時代考証の創価大教授・坂井孝一氏の本で最新の研究を調べ、太宰治の「右大臣実朝」も読み込んだ。

 世間では、周囲の言いなりで和歌好きの将軍というイメージ。だが「日宋貿易や世界と(対等に)やり合うことも考えていたようです。皆、自分や家しか頭にない時代。そこまで考えていた人はいない」と感嘆した。16日放送の第39回「穏やかな一日」では、後継ぎのできない実朝が人を愛することについて、ある悩みを抱えていることも描かれるが「時代に関係なく普遍的なテーマ。普通にとらえました」と受けとめた。

 3回目の大河ドラマ。「小さい頃、祖父が毎週見ていた身近なドラマ。クオリティーも高いし、役者もすごい方ばかり。NGを出せない緊張感がある」中で、主演の小栗に救われている。

 「自分でいっぱいいっぱいになるはずなのに、視野が広くてアットホームな雰囲気。僕のクランクインの時も、マスクに『実朝ようこそ』と書いてあった。演じていても、僕の表情を察知すると『一回(監督に)言われたこと全部なくして、お前のやりたいようにやってみなよ』と言ってくれる」

 そんな“小栗義時”も、作中では油断がならない存在だ。実朝の最期は、本来、義時が太刀持ちとしてそばにいるはずだったのが、体調不良でいなくなり悲劇へ…という説も。「(実際の)実朝には『義時に気をつけろ!監視しておけ!』と言ってあげたい」と時空を超えてメッセージを送った。(浦本 将樹)

 ◆柿澤 勇人(かきざわ・はやと)1987年10月12日、神奈川県出身。35歳。幼少期はサッカーに打ち込み、強豪・都立駒場高校に推薦入学。高校卒業後の07年、劇団四季の養成所に入りデビュー。11年、日テレ系「ピースボート」でドラマデビュー。大河は12年「平清盛」(以仁王)、14年「軍師官兵衛」(森蘭丸)に出演。身長175センチ。血液型B。

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