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レース当日に補欠選手が別大会で自己ベスト…女子駅伝V4名城大に揺るがない“常勝チームの礎” - 中日スポーツ・東京中日スポーツ

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大会新を示す記録ボードの前で喜ぶ名城大の選手たち

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 全日本大学女子駅伝が25日、仙台市内発着の6区間、38・1キロのコースで行われ、名城大が2時間2分57秒の大会新記録で史上3校目の4連覇を達成した。2区でトップに立ち早々と後続を突き放しての独走フィニッシュ。最長9.2キロの5区で区間新をマークした加世田梨花(4年)を中心に新型コロナウイルスの影響もはね返し、最強軍団の座を確かにした。

 もはや優勝は当たり前。圧倒的な勝利を目指した名城大が完ぺきにミッションを遂行した。2位以下に3分近い大差をつけた6区の高松智美ムセンビ(3年)を出迎える選手たちに歓喜が広がる。大会前に「全区間区間賞での優勝」をぶち上げていた名城大・米田勝朗監督は「選手たちは高い目標にチャレンジしてくれた」。結果的に区間賞が3人、区間2位が3人。スキがなかった。

 春先は名城大もコロナに振り回された。2カ月近くグラウンド使用や全体練習ができず、選手は個別に大学近くの河川敷などで自主トレするしかなかった。米田監督は「選手は周囲からの冷たい目も感じていた。走っていいのかと不安に思っていたようだ」と明かす。

 迷いを断ち切り、できることをやる。自粛期間に急成長したのが3区で区間新を出した小林成美(2年)。「差を埋めるのは今だと思って走っていた」と言う。大黒柱の加世田は小林の台頭に危機感を強くした。秋のインカレ1万メートルでは加世田と小林が1、2位に入った。

 レース当日の25日朝には、補欠に回った選手の3000メートルタイムトライアルが仙台市内の公園で行われていた。米田監督は「何もしないで帰るのは嫌だと。自己ベストを出す選手もいた」と語る。刺激し合い、高め合う。常勝チームの礎が出来上がっている。

 1年時からエース区間を4年連続で託され、負けなしの4連覇に導いた加世田は「全日本を通して私の成長を見届けてもらえたと思う」と胸を張った。今大会では1年生の増渕祐香も4区で区間賞。名城大の時代は揺るぎそうにない。

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