兄姉の経験
「著作権法違反だらけじゃねーかよ」
女子にしては乱暴な言葉に、ぎょっとして声の主を見ると、マスクをしてキャップを目深にかぶった萌香さんだった。
2019年12月初旬の土曜日、保護者や地域住民向けに行われた横浜市立飯島小学校の学習発表会。個別支援学級(特別支援学級)に在籍する5年生の萌香さんは、自分の撮った動画が発表会で紹介されていることについて、誰にともなく不平を口にしているのだ。
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萌香さんは、自閉症スペクトラム(アスペルガー症候群)だ。知的障害児が持つ療育手帳も取得した。多くの自治体の療育手帳の認定・交付基準は、知能指数(IQ)75以下が対象だ。
横浜市では、自閉症と診断された場合、IQ76~91まで手帳が交付される独自の特例がある。萌香さんはこの制度を使った。
支援級は、障害の程度が比較的軽度でも、一般学級では十分な教育効果を挙げることが難しい児童生徒のために設置されている。萌香さんは、市教育委員会の特別支援教育総合センターに相談した際、一般級を勧められた。
他の多くの自治体では手帳が交付されない知的水準であり、一般級でも問題はない、と判断された訳だ。にもかかわらず、母親の亮子さん(48)は支援級を強く望んだ。
萌香さんには8歳年の離れた兄と、6歳上の姉がいる。亮子さんは、小さい頃の兄姉を「ちょっと手のかかる子」「体調を崩しやすい子」と感じていた。2人とも一般級に就学し、学校の勉強には問題なくついて行けた。
しかし、兄は幼稚園、小学校と進むに連れ、幼児期からあったぜんそくが悪化していった。腹痛や嘔吐を繰り返すようになり、目に見えて弱っていったという。体調不良が長引き、外出できなくなった。
兄は4年生から、頭痛を抱えていた姉は2年生から、それぞれ不登校となった。その後、2人は中学校の3年間も含め、学校の授業や行事には一度も出なかった。
兄は中学校2年生の時、神奈川県立こども医療センターで「自閉症スペクトラム」の診断を受けた。姉も同様の診断だった。体調不良や不登校は、我慢して学校に行くことでストレスがたまって引き起こされた二次障害と疑われるケースだ。
亮子さんは言う。
「萌香は、小さい頃の兄ととても似ていたんです。刺激に敏感で、大人数にはなじみにくい。一般級は無理だと思いました。でも、萌香は元気なんです。大人数は苦手ですが、人に関心がない訳ではありません。家で家族にだけ囲まれて過ごすのではなく、支援級に行って勉強したり、人と関わったりして成長してもらいたいと思いました」
萌香さん自身も、飯島小の支援級を見学した時に「ここがいい」と気に入ったという。
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May 19, 2020 at 01:12PM
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