クールビズの足元には、スニーカーが良く似合う
ビジネスシーンの足元といえば革靴がお決まり、というのはもう過去のこと。春夏はクールビズを意識した装いが基本になり、アイテム選びの自由度が増している。それは足元もしかり。ビジネススタイルと親和性の高いスニーカーが1つの選択肢となり、現在のシーンに浸透しつつある。スニーカー特有の機動力や抜け感が働き方にポジティブな変化を生み、個性の演出にもつながっているのだ。
今や、ビジネスコーデにスニーカーを取り入れることに異議を申し立てる大人は少ないだろう。とはいえ、休日靴の旗手たるスニーカー。いつものノリで選んでしまっては、そのラフさが仕事をするうえでの弊害にもなりかねない。やはりそこには、品と洗練を湛えた1足が必要だろう。色は控えめで、デザインはミニマルが基本。過度に主張するブランドアイコンやぽってりしたソールは避けたほうが無難だ。レザー製が好ましく、スタイリッシュなフォルムが理想的。
クールビズのスニーカーのおすすめブランド10選
オンスタイルにおいてスニーカーが許容される時代であるとはいえ、カジュアル志向のアイテム選びでは足元が浮いてしまう。先述したポイントを反映させながら、セットアップスーツに馴染むブランドの1足を選抜してみた。
ブランド1『ユナイテッドアローズ』
日本屈指のセレクトショップが手掛けるオリジナルは、一見プレーントゥの端正なダービーシューズ。ただ、ソールはスニーカー仕様で、その違和感をナチュラルに表現した点にセンスの良さを感じさせる。反り返りの良いフラットソールだけに歩行時も快適そのもの。
ブランド2『コモンプロジェクツ』
NYにて誕生したフットウェアブランドは、数多あるスニーカーブランドとはひと味違う。素材はグレードの高いイタリアンレザーを使い、製作もすべてイタリア。その姿はまさにラグジュアリー。無駄のないシンプルな美しさはスーツの足元に格好である。
ブランド3『アーティクル ナンバー』
元『アンディフィーテッド』のクリエイティブディレクターやステューシーのヘッドデザイナーなど、アメリカのシーンをけん引してきた名だたるメンバーが集結して設立したブランド。シンプルながら透け感のある素材を使ったこちらは、時代感を的確につかんだ珠玉の1足。
ブランド4『リプロダクション オブ ファウンド』
2016年に設立された国内の新進気鋭ブランド。展開するのは世界各地の軍用トレーニングシューズである。しかも、生産は’50~’70年代に軍用靴の生産を請け負っていたスロバキアのファクトリー。こちらはジャーマントレーナーを高級感のあるシボ革で作った別注品だ。
ブランド5『スラックフットウェア』
東京発のスニーカーブランド『スラックフットウェア』。革靴とスポーツブランドの分野で経験を積んだデザイナーが手掛けるだけあり、スニーカーとは思えないエレガントさ。こちらは、半世紀以上の歴史を誇る老舗靴ファクトリーのブランド『トス』とのコラボ作。
ブランド6『ヨーク』
コンセプトは“シャツとジャケットに合わせるスニーカー”。この凜とした佇まいに、それも納得。アッパー、ライナー、インソールにすべて本革を使用。革靴と同じ製法で作られ、マットな質感が落ち着いたムードのスエードは履きこむほどに足へと馴染んでいく。
ブランド7『フットストック オリジナルズ』
『フットザコーチャー』などを世に送り出してきたシューズデザイナー、竹ヶ原敏之介氏が手掛けるブランドからの1足。“ザ スタンダードシューズ”をテーマに、妥協なき素材選びと職人の技の粋を結集。こちらは『エディション』の別注品で、ソールを厚めにしてモードな姿に仕上げられている。
ブランド8『アールレイト』
日常にエレガンスをもたらすレザーブランド『アール』のスニーカーライン。ドレススタイルにも合わせることを想定して作られているため、表情にはこの上なく気品が溢れている。このもっちりとしたオイルキップレザーは、革靴のごとく使うほどに味を増す。
ブランド9『クレイ』
LAで産声を上げた本ブランドは、スニーカーとしての機能と時代に左右されない洗練されたデザインの共存をテーマに掲げている。定番の「ブラッドリー」をベースにしたベルクロ版で、風合いの良いシュリンクレザーに機能的なソールで、履けば誰もがクセになる。
ブランド10『エーエムビー』
クラシックなディテール、そしてシンプルさを追求した姿。その先に見えてくるのは素材自体の質だ。このスリッポンもまた、キャップトゥに表革を用いたさりげない遊び心が痛快だが、上質な素材で構築されたアッパーはこの上なくシック。
参考にしたい。クールビズにスニーカーを取り入れたコーデ見本
スニーカーがビジネスシーンに浸透し始めているとはいえ、カジュアルスタイルのきれいめMIXとは訳が違う。やはり、フォーマルとカジュアルのリンクにはちょっとしたコツがいるものだ。そこで、リアルに実践している街の装いからそのヒントを探る。
コーデ1“力み”をとるウェア選びでスニーカーを馴染ませる
定番のグレーベースのジャケパンスタイルだが力みをとる配慮はそこかしこに。ジャケットはトーンを上げたことで見た目は軽やか。インナーにはポロシャツを、スラックスにはチェック柄を招き入れ、スニーカーソールのダブルモンクを合わせながら堅苦しさをいなした。
コーデ2柄モノ×スニーカーの親和性をモノトーンで高める
チェック柄を施したセットアップは得てして悪目立ちするものだが、ダークトーンゆえに“場違い感”はなし。逆に、上下のスマートなシルエットが洗練された空気を呼び込んでいる。Tシャツにスニーカーと意表を突いた組み合わせも、モノトーンゆえにすんなり馴染む。
コーデ3ジャケパンなら違和感なし、の模範解答
BDシャツにチノパンを合わせた姿にアイビーらしさがにじむ。それ自体にローファーを受け入れる土壌があるだけに、オールブラックのスニーカーを合わせても違和感はない。その分、タイドアップで誠実さを謳ったバランス感もお見事。
コーデ4いつものセットアップでもTシャツ×スニーカーでクールビズ仕様に
仕立てが美しいセットアップスーツは、スマートなフォルムではあるものの全方位に伸縮してくれるので着心地抜群。いつもと変わらぬ容姿端麗な趣に、インナーはTシャツを、足元にはスニーカーを合わせたことでバランスの良いドレスダウンを実践している。
コーデ5挿し色の“黒”で統一感を高める
良い大人にとっては見慣れた光景のグレーのセットアップスーツだが、漂うは大人の余裕。その誘因はインナーのTシャツ、背負ったリュック、そして足元のタッセル型スニーカー。随所に入れた黒が良い引き締め役を演じながら、同時に抜け感も披露している。
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May 13, 2020 at 05:00PM
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