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「春眠暁を覚えず」の季節ですが…質の良い睡眠には歯並びも重要 |まいどなニュース - 神戸新聞社

 季節的には「春眠暁を覚えず」と言われるように、気候がよく、寝過ごしてしまう時期となりました。質の良い睡眠は体や心の健康には欠かせません。そして、意外かもしれませんが、睡眠には「歯並び」も大いに関係しています。歯並びが悪いと、睡眠障害の原因にもなっています。

噛み合わせの悪さが引き起こす「不眠症」

 なかなか寝付けなかったり、夜中に何度も目が覚めてしまう、また、ぐっすり寝た気がしない…。その結果、日中に眠気や倦怠感、集中力低下など体や心に不調が現れるのが、よく知られている睡眠障害の一つ「不眠症」です。不眠症で悩んでいる人は少なくありません。

 不眠症の原因はさまざまです。ストレスやうつ病などの精神疾患、がんやアトピー性皮膚炎などの身体疾患、生活のリズムの乱れ、環境、加齢、カフェインなどの嗜好品や服用している薬が原因になることもあります。

 加えて意外と思われるかもしれませんが、歯並びの悪さが原因で不眠症が引き起こされていることも稀ではありません。歯並びが悪く偏ったかみ合わせをしていたり、常に食いしばっていると、交感神経が優位に働いてリラックスできず、不眠症となるといわれています。なかなか眠れない方は、軽いストレッチと一緒に、お口の周りや舌のストレッチをしてみてはいかがでしょうか。

いびき、睡眠時無呼吸症候群は顎の形態が原因!?

 「いびき」といえば、肥満の人を連想しがちですが、実は肥満ではない人や子どもでもイビキをかいているのです。そして、そのほとんどが睡眠時無呼吸を発症していると言われています。睡眠時無呼吸の原因としては顎が小さく歯並びが悪いこと、口呼吸、鼻づまり、扁桃肥大、舌の大きさなどが言われています。

 睡眠時は誰でも空気の通り道である気道(喉の奥にある呼吸のための空気の通路)の幅が狭くなりますが、顎が小さく奥に舌が引っ込んでいる場合は、さらに舌が奥へと下がり、より気道が狭くなります。このように気道が塞がれたり、狭くなったりして、呼吸障害を起こすことがいびきや睡眠時無呼吸症候群の原因なのです。

 怖いのは、睡眠時無呼吸が心臓疾患や脳血管障害、糖尿病などにも関与すると言われていることです。就寝中に大きないびきをかいたり、呼吸が止まると言われた方は、早めに検査をしてください。

 検査の結果、軽症の方は歯科で治療できることがあります。治療法として、舌根が沈下して気道が閉塞するタイプの人にはマウスピースを使って治す方法があります。マウスピースが下顎を前方に突き出した状態で上下の顎を固定することで、舌根と咽頭の間に隙間を作り出して、気道を確保するというやり方です。また、顎の位置異常が原因ならば、外科手術や歯列矯正もあります。

 気になれば、早めに専門医にご相談くださいね。

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