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良い「副作用」は維持を - 日本経済新聞

新型コロナウイルスは、社会に様々な「副作用」を及ぼしている。中には永久に残るような影響もあるが、それが全て困ったものというわけではない。

米国ボストン市生まれ。戦略コンサルティング会社、レランサ(東京・千代田)の社長。国際経営学修士(MBA)とコンピューターサイエンス博士号を取得。

米国ボストン市生まれ。戦略コンサルティング会社、レランサ(東京・千代田)の社長。国際経営学修士(MBA)とコンピューターサイエンス博士号を取得。

先日、平日に妻と近所を散歩したとき目にしたのは数多くの夫婦が一緒に散歩やショッピングをしたり、カフェやレストランで時間を過ごしたりしている姿だった。

働き盛りの年齢の人々がゆったりと楽しく過ごしている様子を平日に見かけることはあまりないが、現在の日本では多くの企業が自宅勤務を推奨している。在宅勤務が普通になれば、きっとこのような風景も普通に見られるのだろう。満員電車で会社に通い、深夜まで同僚や顧客と酒を飲むサラリーマンのライフスタイルとは大違いだ。

多くの小学校や中学校、高校などで臨時休校が始まっている。私のような親にとってはショックだが、この決断は現実主義に基づいたものというより、象徴的なものであるように思われる。どちらにせよ学校は休校となるわけだ。この気候のいい時期に、子供たちも親たちと家で過ごすことになった。

私の息子の学校では、遠隔学習ができるような臨時措置を取ってくれることになった。多くの親が在宅勤務をするように、生徒たちも家で学習するのだ。家族全員が在宅となると、いくらウイルスが恐ろしいからといって、全員が家でずっとテレビで配信される映画を見たり、ビデオゲームをしたりしているとは思えない。もちろんそうする人もいないわけではないだろうが、私は公園を利用する人が増え、家族連れで散歩をする人々も多く見られるよのではないかと思う。結局のところ東京も東京郊外も、中国の武漢というわけではないのだから。

コロナウイルスが問題になる前から日本政府は企業に対し、2020年の東京オリンピックの時期の在宅勤務を奨励していた。オリンピック開催中には公共交通機関がかなり混むことが予想されるというのが理由だったが、それを実行しようという企業はあまりないようだった。もちろん、今ではその状況は大きく変わっている。

今回、人々が在宅勤務が実際にどういうものかを経験した。そしてビジネスリーダーやマネジャー、社員がフレックス制や在宅勤務で必ずしも生産性が落ちるわけではなく、実際には上がるかもしれないということを実感できる機会となったわけだ。

コロナウイルスの影響が沈静化した後になっても、ビジネスリーダーを含めて多くの人々が、現在の一時的な措置の中で素晴らしいものを続けたいと思うのは自然だろう。

そして、それを実行するだけの意思を我々全員が持っていることを願っている。ビジネスリーダーの方々、ここではあなたのリードが重要なのだ。

[日経産業新聞2020年3月18日付]

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